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2022/02/15

住宅改修費の支給制度 保険で費用の9割償還も

 介護保険には、住宅改修費を支給する制度があります。手すりの設置▽段差解消▽滑りにくい床材への変更▽開き戸から引き戸などへの扉の付け替え▽和式便器から洋式便器への取り換え―が対象で、改修費の9割(上限20万円)が支給されます。例えば、工事費が25万円なら、20万円の9割となる18万円が支給されます。5万円分は対象外です。所得に応じて8割、7割と支給額が違い、詳細は各自治体に問い合わせが必要。

 原則として工事費の全額をいったん支払う必要があります。例えば、手すりの設置費が10万円の場合、10万円を業者に支払った後に、償還払いで9万円が支給されます。

 支給は原則1回ですが、介護度が3段階以上上がった場合(要介護1から要介護4への変更など)や転居した際には再度支給されます。

 介護保険は、高齢になっても、介護が必要になっても、できる限り自立した生活を送るための制度です。住み慣れた家で安心して暮らし続けるためには、住環境を整えることも大切です。詳細は、お住まいの地域包括支援センターか担当のケアマネジャーにご相談ください。

 (但馬長寿の郷 作業療法士) (令和3年8月21日 神戸新聞転載)