ベッドの上で寝ている人を持ち上げたり、引きずったりして動かしていませんか。もし、そのような介助をしているのであれば、福祉用具の利用をお勧めします。

　力に頼った介助は、介護する側には腰痛の原因に、介護される側には床ずれや、脇や背中、お尻の痛みなどの原因となります。両者にとって良いことがありません。

　そこで、今回はベッドの上で寝たままでも上下左右へ動かしやすくする「スライディングシート」を紹介します。滑りやすい素材でできているため、ベッドで寝ている人の下に敷き込むことで、引きずったりせずに滑らせて楽に動かすことができます。

　介助を「人の手」で行うことも大切ですが、力が必要な場面では、スライディングシートをはじめ、福祉用具を活用しませんか。スライディングシートは、介護保険でレンタルできますので、担当のケアマネジャーにご相談を。なお、使い方にはこつがあり練習も必要ですので、使い方を知りたい人は、すこやかセンターで職員が説明します。平日にお気軽にお越しください。

　（但馬長寿の郷　理学療法士）　（令和3年11月20日　神戸新聞転載）