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2023/04/05

食器選び スプーンに合う皿を

 食べ物がつまみにくい、手からすべり落ちるなど、箸が使いにくくなるとスプーンを使うことになります。その際には食器の変更も考えてみてはいかがでしょう。

 箸を使う場合、料理が盛られた食器の形状で不自由を感じることはありません。しかし、スプーンの場合は、小鉢のように幅が狭く深い器を使うと、食べ物をすくう動きが制限されてしまいます。そのため、底の深い器よりも平皿をお薦めしたいのですが、平皿に盛られた食べ物をすくおうとすると、ごはんや豆類は動いてしまい、すくいきれずに端からこぼれてしまいます。

 そこで「すくいやすい皿」がお薦めです。この皿は縁の一部を反り返らせ、食べ物が逃げずに最後まですくいやすい形状になっています。サイズも、小鉢から中皿、大皿までたくさんの種類があります。また、テーブルに皿を置いたままでも使いやすいよう、底のすべり止めがついています。

 箸やスプーンなど、使用するものに合わせて食器を選ぶとより使いやすくなります。

 但馬長寿の郷福祉用具展示場では、さまざまな器を展示していますので、ぜひご来場ください。

  (但馬長寿の郷 理学療法士)  (令和5年3月25日 神戸新聞転載)