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2020/06/23

ショートステイ 「急な都合」対応不可欠

 「ショートステイ」という介護サービスをご存じですか。「短期入所生活介護」ともいわれ、要介護の高齢者が、一時的に宿泊を伴う介護サービスを利用できるものです。

 事前に利用日を予約して「定期的」に利用する方法と、介護者の急な都合で在宅介護ができない時に「不定期」に利用する方法があります。「急な都合」とは、例えば、介護をしている人が体調不良で短期入院する場合や、お葬式などで数日間家を空ける場合をいいます。担当のケアマネジャーが緊急性を認めれば、予約がなくても利用できます。

 先日訪問した80代男性の話です。介護を必要とする妻と2人暮らしですが、持病の悪化で、近日中に検査入院が必要になりました。しかし、いま入院すると妻を介護する人がいません。そこで、担当のケアマネジャーから、緊急時は予約がなくてもショートステイが使えることを聞き、安心して検査入院ができました。

 高齢夫婦世帯が増える中、「急な都合」への対応は必要不可欠です。いざというときに慌てないように、普段から担当のケアマネジャーと心配事について話しておきましょう。

 

(但馬長寿の郷 理学療法士)

(神戸新聞 令和2年5月30日転載)