2022/10/21
入浴助ける福祉用具 浴槽のまたぎなど安全に
入浴は、誰もがリラックスできる時間です。一方で、滑る床での移動や浴槽のまたぎ動作など、さまざまな危険が潜む動作を伴います。
先日訪問した80代の男性は足の力が弱くなり、浴槽をまたぐことに不安を感じるため、シャワーで済ませていました。入浴の希望があり、体の動きを確認すると、浴槽が深くて洗い場との高低差が大きいため、浴槽に入りにくく、浴槽内で立ち上がることも難しいと分かりました。
そこで、浴槽をまたいだり、立ったりする際に支えられるよう、壁に手すりを付けることを提案しました。また、浴槽のまたぎと立ち座りがしやすいよう、浴槽内の高さを調整する浴槽台を使うことや、足元が滑らないよう、浴槽内にすべり止めマットを敷くことにしました。これで男性は一人で入浴できるようになり、希望がかなったと喜ばれました。
足の力に自信がなくなると、入浴に不安を感じる人がいます。入浴を助ける福祉用具は、他にもシャワーチェアやバスボードなどがあり、手すりとの併用で安心した入浴を実現できます。但馬長寿の郷すこやかセンターでも見学や体験が可能です。どうぞご活用ください。
(但馬長寿の郷 理学療法士) (令和4年9月17日 神戸新聞転載)