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2022/02/03

気付きにくい糖尿病  定期的に血糖値調べて

 糖尿病は血液中の血糖値が高くなる病気です。悪化すると血管や神経に悪影響を及ぼし、心筋梗塞、脳梗塞、網膜症、腎症や神経障害など多くの合併症を引き起こします。糖尿病の特徴は自覚症状が少ないこと。病気に気付くのが遅れ、症状が出たときには「病状がかなり進行していた」との例が少なくありません。

 実は、2016年度に兵庫県が行った「健康づくり実態調査」では、医療機関の受診や検診で「糖尿病がある(血糖値高い)」人の割合が、県内で最も高いのが但馬地域でした。原因はよく分かっていませんが、次のことに注意してください。

 初期症状は、異常な喉の渇き▽疲れやすい▽足のしびれ-などです。

 「病院を受診するほどでもない」と思いがちですが、放置しないで医療機関を受診するか、検診などで定期的に自分の血糖値を調べましょう。血糖値が高ければ、無症状でも放置せず医療機関の受診を勧めます。現在治療中の人は、症状がなくても、医師の指示に従って治療を続けましょう。

 糖尿病の特徴をよく理解し、予防・早期発見・早期治療に努めましょう。

 (但馬長寿の郷 理学療法士) (神戸新聞 令和3年6月5日転載)