目の病気で病院を受診する人は少なくないと思います。特に高齢になると高血圧の次に多いのが眼科受診と言われています。飲み薬や貼り薬などいろんな種類の薬が処方されますが、眼科でもらう目薬がうまくさせない人もいます。

　うまくさせない理由は「まっすぐ上を向くことができない」「目薬容器の先端が近づくと怖くて目を閉じてしまう」「手元が動いて目薬がどこに落ちてくるか見当が付かない」などがあります。

　目薬をさすのが怖いので、目尻に容器の先端をくっつけて入れる人もいますが、容器が目に触れると雑菌が容器の中に入ってしまうのでお勧めできません。

　実は、目薬を簡単にさせる点眼補助具「らくらく点眼」という用具があります。写真のように目薬を中央の穴にセットすることで容器が固定されるので、手元がぶれません。また、容器と目の距離が保たれるので先端が近づく恐怖心が薄れます。

　目薬をさすのに苦労している方は、かかりつけ薬局や福祉用具販売店で、一度相談されてはいかがでしょうか。

（但馬長寿の郷　理学療法士）

（神戸新聞　令和３年３月２０日転載）