2020/09/18
社会参加でフレイル予防 認知機能の衰え軽減を
新型コロナウイルスに感染しない、人に感染させないため、高齢者が過度に外出を控え、不活発な生活が長引くことで心身機能が低下して「フレイル(虚弱)」に陥ることが懸念されています。
フレイルとは介護が必要となる一歩手前の状態。その予防への取り組みとして「社会参加」が注目されています。具体的には、就労やボランティア活動、趣味活動、友人や隣人との交流などで「自ら進んで人と交流し、楽しさややりがいを感じること」といえます。
2017年度に但馬長寿の郷が行った調査では、フレイルの人は普段から地域活動への参加や、友人や隣人との交流が少ないことが分かりました。逆に、継続的な社会参加は活動量を増加させ、認知機能の衰えを軽減させると考えられます。
現在、新しい生活様式を実践した社会参加が始まっています。「三つの密」を避けながら地域活動に参加することや、ウォーキングなどで活動量を確保しながら、電話やインターネットを活用して人との交流を楽しむなど、自分も実践できそうと思えることから始めてみませんか。
(但馬長寿の郷 理学療法士)
(神戸新聞 令和2年8月22日転載)