2019/08/21
腰痛への対応 医師の診断で原因特定を
長く腰痛に悩んでいても、我慢できるから受診していないという人はおられませんか。
先日、地域の体操教室で「腰痛を治す体操を教えてほしい」と言う人がいました。「何年も前から腰痛持ちだが、我慢できるので受診していない。しかし最近、ふくらはぎに痛みが出て、歩くときに右足が上がりにくくなってきた」とのこと。
腰痛の原因はさまざまです。多くは骨、筋肉または神経によるものですが、それ以外にも、内臓や血管などの病気が関係する場合があります。また、腰が原因でも、腰以外に症状が現れることも少なくありません。
原因が分からないまま、むやみに運動すると症状を悪化させかねないことや、体操するとしても原因を特定する必要があることを説明し、医療機関での受診を強く勧めました。
受診が遅れ、症状が悪化すれば、回復に時間がかかります。筋力低下にもつながり、日常生活にも影響が生じます。腰痛だけでなく、太ももやふくらはぎ、つま先の痛みやしびれなどの症状がある場合には、直ちに医師の診断を受けましょう。何事も早期発見、早期対応が肝心です。
(但馬長寿の郷 理学療法士)
(神戸新聞 令和元年8月10日転載)