2018/10/30
認知症患者への支援 症状に合わせ適切な対応
ある90代男性の家族は最近、男性が頻繁な物忘れや同じ話を繰り返すなど、認知症を疑わせる症状があることに気付き、病院を受診しました。その結果、初期のアルツハイマー型認知症と診断され、症状の進行を遅らせる薬による治療が始まりました。
ところが、本人には物忘れの症状があり、家族も服薬管理を常時できないため、処方通りに薬を飲んだかどうか確認できません。家族ともども困っていたため、「服薬カレンダー」の利用を勧めました。すると薬を飲んだかどうかが、誰もが一目で分かるようになり、本人も家族も大変喜び、安心されました。
社会全体で高齢化が進み、認知症の高齢者も年々増加。治療法や予防の研究も続けられています。現在の主な対処法は、早期発見や早期治療により、症状の進行を少しでも遅らせることです。
その一方で、認知症は進行性の病気のため、介護者を含めた生活の中で、新たに困ったことが出てくるケースがあります。症状に応じて、適切に対応することが必要です。
認知症状への対応方法に悩まれた時は、担当のケアマネジャー、またはお住まいの地域包括支援センターにご相談ください。
(但馬長寿の郷 理学療法士)
(神戸新聞 平成30年9月29日転載)