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2020/02/26

高齢者のうつ 規則正しい生活で予防を

 年齢を重ねると、誰しも「うつ」っぽくなりがちです。 うつの誘因は人によってさまざまですが、高齢者の場合、配偶者や友人などの身近な人やペットとの別れ、大病、転居、子どもの独立、退職などです。冬季の日照時間不足や内服薬が影響することもあります。

 また高齢者は、「疲れやすい」「あちこちが痛む」といった体の不調や、「もの覚えが悪くなった」「物忘れが増えた」などの記憶力低下の症状が多く、うつ病特有の悲哀の訴えが少ないという特徴があります。

 うつは治療すれば治ります。ただ高齢者の場合、本人が自覚しづらく、家族も気付きにくいので、「精神的にいつもと違う」と思う状態が続く場合は「基本チェックリスト」(別表)で確認してみてください。2項目以上が該当する場合、うつの可能性があるので、かかりつけの医師に相談しましょう。

 うつの予防には、規則正しい生活が大切です。午前中に太陽の光を浴び、散歩や体操など体を動かすこと(運動)や、地域の体操教室などへ参加すること(社会参加)も効果的です。日常的な予防と早期発見を心がけましょう。

 

(但馬長寿の郷 理学療法士)

(神戸新聞 令和2年2月8日転載)